TAMM N0.12 2004.4
中村会長挨拶
しばらくこのTAMMも諸般の事情により発行が滞っていましたが、「さくら基金」によるエストニアへの蝦夷桜の贈呈がこの度エストニア大統領夫人の要請により、今までの民間団体への贈呈ではなく、エストニアが正式に国としてその桜を受け取るということが決定されました。このことは、この小さな我が日本エストニア友好協会がエストニアの国から正式に認知された結果と思われ、これまでの地道な活動がそれこそ苗木が育ってついに花が咲いたような思いがします。5年前に贈った桜も、タリン植物園から数箇所の日本に関係のある場所へ植樹されることになり、山本、高橋両先生が在職されたヤルベオツァ高校の校舎の周りにも植樹が決定したようです。友好の桜が今年こそ開花すると期待しております。エストニアは今、急速に進化し、国際的にも周知されてきております、それも文化度の高い国としてどんどん世界に浸透してきています。ユネスコ世界遺産、文化遺産さらにエレルヘインがグラミー賞受賞など嬉しい話題も届いております。日本エストニア友好協会も、小さな組織ですので、大きなことは出来ませんが、出来る範囲で、今後もエストニアとの交流を深めてまいりたいと思っております。会員の皆様の今までにも増してのご協力とご支援をよろしくお願いいたします。
 1999年に続き、5年ぶりにエストニアへ桜200本を贈呈
   大統領夫人を通じて、正式にエストニア共和国が贈呈を受けることになる。
  ●2003年エストニアのユネスコ世界遺産
  ●2004年2月エレルヘインがグラミー賞を受賞する


 エストニアの近況報告2004年1月
高橋 清彦
タリン市立ヤルヴェオッツア高校教諭(日本語教師)
●言語の変化
●雇用条件の変化
●進学競争の激化
●大学への進学競争激化
●エストニアで最近5年間で目立った現象
●エストニア音楽祭の形骸化

世界無形文化遺産に指定の
エストニア音楽祭の舞台裏


2003年の世界無形文化遺産に指定された「エストニア音楽祭」について、国内で熱い議論が巻き上がっている。回を重ねるごとに規模が大きくなり、それにかかる経費も莫大なものとなっている状況下、その存続に対し国民の間で様々な議論が噴出している。
●莫大な経費がかかる音楽祭であれば、いっそのこと止めてしまえばいいのではないか。
●どんなことがあっても継続すべきだ。我々から音楽祭を取り上げてしまったら一体何が残るのか。
●規模を縮小しても良いから、経費に見合った音楽祭にすべきだ。
また、年金生活者等、音楽祭に行きたくても行けない人達のため、音楽祭入場チケットをもっと安くすべきだ、との意見もあるが、音楽祭及びダンスフェスティバルに直接参加する人達は、宿泊費・食費は全て自己負担となっており、参加して歌い、踊る人達とそれを観る人達が一体となるべきとの観点から、その人達の間での金額面での格差を付けることはできないとの判断から、チケットを安く、という結論をなかなか出せないのが現状である。(エストニアの新聞記事より)

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