TAMM N0.10 2000.6
日本・エストニア友好協会
西暦2000年度(平成12年度)定時総会開催

2000年5月27日午後6:30 七人の小人

まだ春遅い釧路の5月27日(土)に平成12年度の日本エストニア友好協会定時総会が東京支部から吉野支部長はじめ10名、札幌支部から吉田支部長、名取事務局長の出席のもと七人の小人で開催された。中村会長の挨拶に続き日向会員の議長のもとで事業報告、決算報告、監査報告がなされ、続いて今年度の事業計画案審議、予算案審議がなされた、引き続いて役員改選の件については、満場一致で執行部一任がなされ新役員がその場で決定した。続いて、吉野東京支部長から東京支部の現状報告がなされた後、定時総会は終了した。今回は特別参加で阿寒町教育委員会のまりも研究員の若菜勇氏の紹介がなされ、来月早々にエストニアに入り、エストニアの湿原をまわる話しがなされた。引き続き、新役員の中塚監事の乾杯のもと懇親会が行われ、お互いの親交を深めた。翌日は、東京支部、札幌支部から来釧された会員達の厚岸観光を行ったのだが、あいにくの雨の中だったが、炉端で厚岸のカキの他、新鮮な魚介類でお腹をいっぱいにした後は、カタムサリの夢風車の落ち着いた雰囲気の中でコーヒーをいただき、そして終日の雨の中、東京支部、札幌支部会員との再会を誓ってそれぞれは帰路に向かった。

平成11年度事業報告
1999年4月21日
5月 6日
5月 8日

6月20日
6月29日
 7月 7日
8月21日
9月 3日
 12月21日
2000年1月14日

1月20日
2月20日
4月 2日
5月16日
5月27日
桜苗木エストニアへ発送
第4回理事会(ホテル山水)
第8回定時総会(七人の小人)
TAMM  No.8 発刊
第3回エストニア訪問の旅出発
帰国
エストニア訪問の旅反省会(釧路プリンスホテル)
第5回理事会(ホテル山水)
第6回理事会(ホテル山水)
釧路地方青年団体新年交礼会(釧路プリンスホテル)
TAMM No.9 発刊
エストニアへカレンダー送付
アミティフェスタ(展示)(国際交流センター)
第7回理事会(ホテル山水)
第9回定時総会(七人の小人)
平成11年度決算報告 自1999年4月1日〜至2000年3月31日

収  入

 

支  出

 

年会費

303,000
法人5件、個人125件

 事務費

18,521

雑収入

275,354

 通信費

91,095

総会会費

255,000

 総会費用

281,100

寄付金

10,000

 会議費

21,287

アミティ賞

10,000

渉外費(北方圏会費、慶弔費他)

65,000

利 息

354

 事業費

85,344

前期繰越金

349,882

 インターネット経費

55,344

     エストニア訪問経費

30,000

     雑 費

48,774

合  計

928,236

 合  計

611,121


次期繰越金

317,115

桜募金残高

471,600

監査報告
平成11年度収入、支出及び関係帳簿、ならびに証拠書類を監査した結果公正妥当、正確であり、業務運営状況は良好であることを認めました。

       
2000年5月16日 監事 佐藤美津子
平成12年度事業計画案
・年会費の納入の円滑化を図る。
・会員(個人会員、法人会員、特別会員)の勧誘の促進。
・隔月理事会を開催する。
・エストニア共和国大使館との情報交換。
名誉会員 高原須美子氏の講演会を開催する。
・東京・札幌支部と本部との密接な連携を図る。
・エストニア日本協会(タリン市)及びタルトゥ日本協会(タルトゥ市)との情報交換
・TAMMの発行
エストニアにおける日本フォーラムの準備・研究。
・桜基金は継続して、桜基金として活用する。
・釧路市の国際交流団体と情報交換、連携を図る。
・その他、日本とエストニアの友好のために必要な事業。
平成12年度予算案〔一般会計)

収  入

 

支  出

 

年 会 費

400,000

会議費

150,000

個人会員

300,000

事務費

100,000

法人会員

100,000

通信費

150,000

   

出張費

100,000

   

事業費

100,000

繰 越 金

317,115

予備費

117,115

合  計

717,115

合  計

717,115
平成12年度新役員名簿

役 員

氏 名

勤 務 先・役職

会 長

中村正利

中村歯科医院

副会長

田川雅梓

近海郵船

高渕良子

日赤病院検査室

吉田唯男

タウン住宅

吉野忠彦

日本興業銀行

事務局長

岡田洋一

ユーラシア貿易センター

事務局次長

永井健二

永井保険

理 事

石田憲一

釧路市図書館(釧路合唱連盟)

伊東義晃

アーサーズ

上田徳郎

スプリングフィールド

河原田良子

太平洋病院

木原弘隆

木原歯科医院

辻 昌江

釧路町立つくし保育所

高石芳光

SD企画

藤田正一

釧路市役所

監 事

佐藤美津子

釧路市女性団体協議会

中塚哲夫

「挽歌」映像作家

顧 問

藤井英嘉

北海道教育大学名誉教授

山田和弘

釧路市教育長

岡田シーリエ

ユーラシア貿易センター

名誉会員

VENNO  LAUL

エストニア音楽アカデミー教授

ANNE KIKUS

シーリエの姉、TALLINN在住

高原 須美子

元フィンランド大使、現セリーグ会長
日本・エストニア友好協会各役員担当委員会

ふれあい委員会

構成委員

エストニアとの交流

 石田憲一 河原田良子 

来日エストニア人との交流

辻 昌江 佐藤美津子

他友好団体との交流

岡田洋一

ネットワーク委員会

構成委員

会員の強化・拡大対策

高渕良子 田川雅梓 藤田正一

 

上田徳郎 吉田唯男

おしらせ委員会

構成委員

PR活動・情報収集

田川雅梓 伊東義晃 永井健二

広報誌の発行

木原弘隆

札幌支部  支部長

吉田唯男

       事務局長

名取敦子

東京支部  支部長

吉野忠彦

       事務局長

荒井秀子


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日本エストニア友好交流講演会開催
2000年6月7日午後6時
釧路市生涯学習センター
講師
Estonia Tartu大学地理学研究所 Dr.Valdo Kuusemets
演題
『エストニアの農業地帯における水質浄化のための河畔林と人工湿地の評価とその配置法』

講師はエストニア共和国タルトゥ大学地理学研究所に勤務しており、緩衝帯と人工湿地による水質浄化の専門家で、現場での実証にも豊富な経験を有する研究者である。

今年の4月25日から3ケ月間の予定で農林水産省北海道農業試験場草地部上席研究官室に来て研究活動を行っている。

講演では、先ず、各種緩衝帯が持つ様々な効果について概説し、更に実例に基づき河畔林の水質浄化につき説明がなされた。人工湿地による廃水の浄化についても、2種類の湿地について、その浄化能について解説された。

エストニアの冬の気候は北海道の東部並か更に厳しいと考えられるが、冬季も夏季に劣らない高い水質浄化能を示すことがとても興味深い点となった。

農業廃水、家畜の屎尿廃水に悩む道東に限らず、水質汚染の拡大は地球環境問題を考える場合においても大切なことで、非常に可能性のある研究で興味ある講演であった。

急遽設定された講演会だったので、聴講する人が少なかったことと同時通訳の方が説明するためにやはり、きっともっと多くのことを話したかったものと思うがままならず、話す方も聴く方も苦労しただろう。

博士は翌日から中標津地域の視察に出かけることになっている。

エストニアが何故このような研究が進んでいるのかというと、やはり旧ソ連に占拠されていた頃に農薬から何から垂れ流し状態があって、そのために水質汚染問題がクローズアップされて真剣に取り組まなくてはならない現状があったようである。


釧路新聞
平成12年5月20日掲載記事
『阿寒マリモ自然史研究会エストニアで調査』

釧路新聞
平成12年5月30日掲載記事
『10月にフォーラム開催』



エストニアフォーラム企画書
趣旨
日本・エストニア友好協会設立から8年が過ぎ、最初の心を失わないようエストニアと日本の友好の架け橋となるべく活動を続けてきました。2000年の記念すべき年に、昨年、日本・エストニア友好協会の特別会員となっていただいた、元フィンランド大使(エストニア兼任)の現セ・リーグ会長 高原須美子氏とエストニア在任銀行員 現日本興業銀行勤務の日本・エストニア友好協会東京支部長 吉野忠彦氏を釧路へ招聘し釧路市民の皆様にエストニアとはどんな国なのかを写真を見ながら講演していただき釧路市に本部を持つ日本エストニア友好協会についての理解を深めていただく企画としたい。
企画内容

日 程: 平成12年10月
会 場: 道立釧路芸術館ホール
対 象: 根釧地区町市民
講 演
「エストニアってどんな国」
「エストニアの経済事情」
元フィンランド大使 高原須美子氏
日本興行銀行 吉野忠彦氏
●スライド上映『エストニア音楽祭99を訪ねて』
日本・エストニア友好協会
●パネルディスカッション
主催:日本・エストニア友好協会


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ある手紙 この5月のはじめにこんな手紙が送られてきました。

 日本エストニア友好協会 
 会長 中村正利 様

 はじめまして。阿寒町教育委員会でマリモの研究・教育に従事している若菜と申します。釧路 新聞標茶支局の星さんよりご紹介を戴きました。
 私どもは、マリモの保護に関心を持つ全国の研究者からなる「阿寒マリモ自然史研究会」と称 する団体を組織し、国内外のマリモについて様々な調査研究および教育普及活動を展開してお ります。昨年は、アイスランドから研究者を招いてシンポジウムを開くなどいたしました。

 こうした経過もあって、このほど環境事業団から地球環境基金助成が与えられることになり、 この6月から7月にかけてエストニアを含む数カ国でマリモに関する調査を実施すべく準備を 進めております。つきましては、エストニアに関する情報が少ないため、貴会による関連の出 版物等がございましたらご恵贈賜りたくお願い申しあげます。

 また、今回の助成ではエストニアから研究者を招聘する予算が認められる見通しであり、昨年 同様、秋には阿寒湖で国際マリモシンポジウムを開催いたしたく存じております。こうした私 どもの活動で、日本エストニア両国の友好に役立つことがございましたら、ぜひご指導を賜り ますようお願い申しあげます。

                    阿寒町マリモ自然史研究会 事務局長 若菜 勇

というわけで、ひょんなことから若菜さんというマリモの研究者と知り合いになり、総会にゲ ストとして出席した若菜勇阿寒町教育委員会学芸員一行は7月上旬にエストニア共和国で1週間ほど滞在して各地の湖沼でのマリモの調査を行う予定であったが、そのエストニアの友好協会の本部が釧路にあることを知り、急遽当協会への協力要請がなされた。当協会としては、若菜氏が調査しやすいような環境が実現できるよう即刻エストニア共和国の大学関係者、政府関係者と連絡をとり全面的な協力体制を要請する予定である。エストニアは湖沼の非常に多い国、それもこの道東の気候に非常によく似ていることなどから、きっと若菜さんはエストニアで素晴らしい発見をしてくるに違いない。

阿寒町教育委員会生涯教育課文化財係
学芸員 理学博士
若菜 勇(わかな いさむ)

〒085-0215 阿寒町中央2丁目4-1
        (阿寒町公民館)
tel 0154-66-4020(研究室)
tel 0154-66-2222(事務室)
fax0154-66-2223

E-mail akantbel@seagreen.ocn.ne.jp






 とてもいい話! バルト海を越えた真心



 
 
とっても元気で実行力のある小沢さんと小沢さんに招待された日本大好きモニアさん 友好協会事務局を表敬訪問のモニアさん
この後、協会員と歓迎の食事会。
それにしても、モニアさんの情熱もさることながら、小沢さんの心のあったかく、大きいことには敬服いたします。
             2000.1.28 釧路新聞掲載記事
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バルト三国の一つエストニア共和国から、モニア・ドゥオリ・コフさん(26)が来釧、釧路町に滞在している。

日本エストニア友好協会(本部・釧路市、中村正利会長)が昨年行ったエストニア訪問団の一人、釧路町在住の小沢喜美子さん(68)が、現地で 知り合ったモニアさんの日本への深い思いにうたれ、私費で招いた。国境を越え若者を応援する”母さん”の情熱が、バルト海の向こうの小さな夢を実現させた。

モニアさんは、エストニアの首都タリンで、観光雑誌の執筆アシスタントの仕事をする一方、夜間は専門学校へ通い、ホテル業と経済を学んでいる。釧路市に住むエストニア人女性をきっかけに民間レベルの国際交流を進める日本エストニア友好協会の会員である小沢さんが、昨年7月、訪問団として同国に赴いたのがその出会いとなった。

モニアさんはかつて日本語を習っていた日本人教師が訪問団のメンバーに加わっていたため、たびたび一行に同行。その交流の中で、「日本に行きたい」「できるなら日本で働きたい」と強い思いを語るモニアさんに心を打たれ、「わたしが呼んでやる」 と約束。このほどその約束を実現させた。

20日から小沢さん宅に滞在し、モニアさんが強い関心を持つ学校や福祉施設などを訪問している。過去にも二年間日本で働いた経験のあるモニアさん、「日本人の我慢強く礼儀正しく優しいその精神が好き。仕事に対しても厳しい状況でも頑張り通すねばり強いところに共感している。小沢んがわたしの夢を叶えて日本に招いてくれたことに大変感謝している」と日本への深い思いを語る。

一方、小沢さんは「観光目的ではなく、日本に強い関心と好意を抱く彼女の気持ちがうれしかった。8日間彼女と語り合った中でわたし自身学ぶものも多く、こうした若者の思いが二つの国の新しい時代の交流につながればうれしい」と話している。モニアさんは28日、帰路につく。