TAMM通信東京版 No.22 2004.7.25

暑中お見舞い申し上げます。
寒いエストニアから戻って気温の差に驚いて以来、ずっとこの暑さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。エストニアは相変わらず雨が多く冷夏のようです。さて、5月に行われました平成16年日本エストニア友好協会総会と全エストニアダンスと歌の祭典ツアー、その他のご報告をいたします。

活動報告


平成16年度日本・エストニア友好協会総会
5月29〜30日 平成16年度日本エストニア友好協会総会に、吉野支部長はじめ留学生マルグリットさんを含む6名が出席しました。本部からは5年前に送られた桜の開花や5月に送った桜の苗木の説明等があり、東京支部からは歌の祭典ツアーの報告をいたしました。いつもながら、本部の皆さんにはお世話になりました。
エストニア ダンスと歌の祭典ツアー報告
7月1日22:35、雨混じりのエストニアの地を踏んだ一行は、山本夫妻(会員)の出迎えを受け、8日間の歌の祭典を中心としたツアーを開始しました。2日のダンスフェスティバルは雨と寒さとの闘いになりましたが、各地方の民族衣装を纏った人々の踊る姿の美しさに感動しました。3日はパレードと歌の祭典初日、図らずも大雨で政府からは一旦パレード中止の令が出ましたが、雨が激しく降れば降るほど闘志が湧いてくると有志10,000人が参加、沿道の観客の応援も加わり大変に盛り上がったパレードが繰り広げられました。歌の祭典は2日間に渡って行われ、天候の回復した最終日には、壇上に3万弱の合唱団員、会場には予想を上回る10万人以上の観客で埋め尽くされ、「Mu isa maa on minu arm(我が祖国、我が愛)」が会場一杯に響きました。EUに加盟して初めての祭典として、民族の独自性をアピールするために少々意味深い歌詞の歌が選ばれていたとのことです。我々のツアーに同行した歌手のおおたか静流さんも合唱に特別参加、翌日の新聞を飾りました。
5日には日本友好協会の皆さんとの交流会が陶芸家トダーさん宅で行われ、現地の会員の皆さんとの親睦を深め、8日無事帰国の途につきました。
参加した皆さんから感想文を掲載しましたので、ご一読ください。
ツアー参加者感想文
お知らせ
7月31日朝 TV朝日系に注目
7月31日(土)午前8時よりTV朝日系の人気番組「旅サラダ」でバルト三国を放送します。女優の高橋ひとみさんがまずはエストニアを訪問、タリン旧市街地やサーレマー島を訪問、エストニアの魅力を紹介します。少女合唱団エレルヘインの練習風景画見ものです。お見逃し無く!
エルナ・カーシック織物展 Golden Light 開催
期間:2004年8月17日〜22日
時間:11:00〜19;00
場所:ギャラリー2104
    東京都港区南青山2-10-4 Tel&Fax:03-5411-2104
    地下鉄外苑前下車(いちょう並木出口)徒歩3分

葉書にて別途ご案内を差し上げますが、初日17日夕刻よりオープニングパーティーを開催いたしますので、ご参加ください。ショール、マフラー、ランチョンマット等のカーシックさんの作品や、エストニア、ラトビア、リトアニアの民芸品の販売もあります。
次回集会のお知らせ
先の歌の祭典ツアーの報告会を下記の通りいたしますので、お知らせいたします。

日時:7月31日(土) 14:00〜16:00
場所:ミュージアム・ティールーム五番町店http://gourmet.yahoo.co.jp/gourmet/restaurant/Kanto
/Tokyo/guide/0501/M0013001945.html

   東京都千代田区五番町10-2 Tel:03-3262-9496
   JR中央線市ヶ谷駅から徒歩3分
会費:1,500円
申込み:7月29日までPEB00110@nifty.comtel 090-41365-6119
Fax03-5459-7796

Tamm通信発行が遅くなり、集会まで日にちがなくまことに申し訳ありません。ご都合がつく方はどうぞお早めにお申し込みください。お詫び方々お願いいたします。


後記

相撲では序の口、東四十枚目把瑠都(三保ケ関部屋)が7戦全勝で優勝を果たし、西四十枚目の北欧司(入間川部屋)は5勝2敗と両力士とも幸先良い成績を収めています。アテネオリンピックももうすぐです。日本の選手はもちろん、エストニアの選手にも声援を送りましょう。
この猛暑なかなか収まらないようですが、どうぞ皆様お体に気をつけて夏を乗り切って下さい。

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ツアー参加者感想文
西川多嘉子さん

はじめてのEstoniaは、まるでおとぎの国のようでした。また合唱祭は想像を絶するもので、雨もよし、寒さもよし、そして晴れの本番は一段と良く、感激も天候とともに増していきました。言葉では表現するのが難しいほど、わくわくとした血の騒ぎを覚えました。歴史のことを考えながら自由の大切さを肌で感じたからでしょうか。 後日、ロイットメさんが、「今年はユーロに加盟して初めての合唱際で、独自性を出すためにシリアスで暗い曲をたくさん選んだ。もちろん、若い人のためのも選んだ。」と、話しているのを聞いて、また一段と感心しました。すごいもんです。
 友好協会としてのパーティーも、楽しく参加しました。たくさんの芸術家に会えたのは、さすがです。一人旅ではとても味わえないような経験で、よい友達作りができました。唯一残念だったのは、エストニアの大自然にもっともっと触れ合うことが出来たらなお嬉しかったけど。またの楽しみにしましょう。
せきねきょうこさん

エストニアでは音楽祭に感動し、貴重な体験をさせていただきました。ああして健全な文化が残っている、いえ、残そうと国民全体が努力をしている姿に感動しました。子供のときからいい音楽に触れていると、人間は大人になっても気持ちの穏やかなバランスのとれた人間になるはずです。音楽が生活の一部になっていることにも、心から羨ましく思いました。
みんながひとつにまとまると言う「協調性」も国としてとても大切なことですよね。私たちの国では、若い人たちが良い本を読まず、良い歌を忘れ、協調性を嫌っている・・・本当に残念な現実があります。国に誇りを持っているという素晴らしさも感じました。
おおたか静流さん

念願の合唱祭がついに目の前に!鑑賞するつもりでいたのに、新井さんの大推薦&人徳で、何と参加させてもらっちゃいました!世界遺産に参加できるなんてラッキーすぎますよね?ありがとうございました!一生の宝です。 
全ての演目が書かれた譜面を送っていただき、必死で予習です。ちっともわからないエストニア語でしたが、日本人と結婚されて現在板橋にお住まいのカトリンさんに発音を教わり、なんとか見よう見まねで漕ぎ着けました。
カトリンさんはもともとお花屋さんで、フィンランドで知り合った日本人の男性と結ばれました。おふたりでお花屋さんをやっていますが、彼女のフラワー・アレンジがとっても素敵なので、いつか見に行ってくださいね! 
さて合唱祭ですが、初日に予定していたパレードが雨で中止となりましたが、有志だけで歩こうということになり、雨の中をビニールのレインコートをそれぞれに被って、7キロを行進しました。途中ますます雨がひどくなり、殆どスコール!それでも本番はたくさんのお客さんに埋め尽くされた「歌の原」、壮観でした。 翌日は結構良いお天気で、溢れる程の観客に圧倒されました!
エレルヘイン少女合唱団も、監督のテイア先生も、素晴らしい感性の持ち主で、触れ合うごとに歌の力を感じざるを得ませんでした。発音を教えてくれるテイア先生の方法はとてもユニークで、時々難しい発音の時は動物の鳴き声を使ってわかりやす〜く教えてくれました。一方音楽についてはめっぽう厳しく、何度も何度もしかられて単刀直入にずばり!です。いわば「アメとムチ」の二刀流。
今回さらにラッキーなことに、エレルヘイン少女合唱団と録音も果たすことができました。グラミー賞を取った実力と感性は、日本の歌声を心と体でしっかりと受け止めてくれました。ずっと忘れていた歌への道のり・・・・でこぼこな路が、何度も何度も歩いているうちに、平らになっていく時間を、束の間思い出させてくれました。

文明の利器は、いともたやすく全てのことを可能にしてきました。でも時間をかけないと表現できない「何か」を、日本の代表として学んでこれたように思います。この成果(?)は、いずれ発表できると思いますので、期待して待っていて下さいね!
ご一緒できた日本の皆様、エストニアで出会うことのできた皆様に深く感謝!
                          
                            
アイタ〜!

澤木紀一郎さん

ようやく時差ボケが解消し、ここのところの暑さに馴れてきました。
それにしても暑い日が続きます。我が家の愛犬もダウン気味です。
エストニア行に際しましては、いろいろお手数をいただきありがとうございました。 
帰国しましてからは、当地で録音した歌の祭典のテープを聴いて楽しんでいる次第です。それにしても素晴らしい歌声ですね。現地で聞いた感動がよみがえります。あれほどの数の歌い手が見事に1つになってハーモニーする。そのバックグラウンドは何かと考えたりします。貴重な機会を与えていただいたことを感謝します。

今回の旅で、はるかに遠かったエストニアが、心の中に身近になりました。ただ、悔やまれるのは、もつとエストニアを知るために、タリンだけでなく、他の都市、地方などへも行けなかったことです。情報と自由時間の扱い方を間違ったこと、私自身、大いに悔やんでいます。また機会があれば、違う方向でエストニアを見てみたいと考えています。あと1ケ月でオリンピックが始まります。一度訪ねたアテネの街を思い出しながらテレビ観戦でもします。
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