TAMM通信東京版 No.30 2007.8.20

残暑お見舞い申し上げます。遅い梅雨明けの後に猛暑の毎日、お盆休みも終わり少々疲れ気味の時期でもありますが、お元気でお過ごしのことと思います。
訃 報
日本エストニア友好協会の柱として両国の交流に大きな力を発揮してこられた、岡田シーリエさん(本部 岡田洋一事務局長夫人)が、悪性リンパ腫により8月10日午前5時にご逝去(享年53歳)なさいました。1974年に来日して以来、初めてエストニア語を友人の前で使ったのは、1991年に母国がソ連から独立を果たしたニュースを聞いた時だったそうです。これまで日本を訪れた多くのエストニアの要人、芸術家が釧路のシーリエさんを尋ね、さまざまな形での交流で友好関係を深めてこられました。協会にとっても、エストニア共和国にとっても非常に大きな力を失ったことはまことに残念なことです。これまでのご功労に敬意を表するとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。
活動報告
①平成19年度東京支部定期総会開催さる
5月12日、出席者9名、委任状23名にて平成19年度東京支部定期総会が行われ、前回お配りした18年度会計報告ならびに事業報告を行い、今年度の事業案などを話し合いました。
②平成19年年度日本エストニア友好協会定期総会開催さる
6月17日、平成19年度定期総会が釧路市内で行われ、東京支部から荒井事務局長が代表で出席しました。中村会長の挨拶に引き続き本部および東京支部の決算予算報告、事業報告がなされ、把瑠都応援団報告、昨年ヒッチハイクで日本まできたカリナさんが9月から日本留学することになったなどの報告がありました。さらに歓談後、エストニア民謡「森の中の小さな家」を全員合唱。この歌は1993年に民族アンサンブル・トルピル来日時に残していった歌で、日本語の訳詞を会員の鹿内さんがつけたものです。伴奏は会員の林田さんがトルピルの団員から譲り受けたヴァイオリンで行われましたが、これまで大事に保管してきて今回初めて伴奏に使ったとのことでした。その時の模様をウェブに載せてありますのでご覧ください。
総会の模様    
http://www11.plala.or.jp/estonia/tamm/mainframe.html
エストニア民謡「森の中の小さな家」演奏模様  
http://balticnet.jp/eestilaul.AVI(容量が89MBと大きいのでダウンロードするのに時間がかかる場合があります。)
③エストニアの合唱曲人気上昇中
8月12日の全日本合唱連盟の「子どものコーラス大会inせたがや」でハッピーハーモニー合唱団がエストニアの歌を披露するなど、年々エストニア語の歌詞の翻訳や発音指導の依頼が増えています。そのつど留学生や会員の小玉ウーラさん、平井カトリンさんにお手伝いしてもらっています。9月2日には杉並公会堂で14時から合唱団Tokyo Somniumが、トルミスの「秋の風景」とペルトの「Solfeggio」を演奏します。

お知らせ

1. 天皇皇后両陛下エストニアご訪問DVD鑑賞会
在エストニア日本大使館より当協会宛にエストニアで放送されたご訪問時の映像を収録したDVDが届きました。鑑賞会を下記のとおり催しますので、ご参集ください。
  日 時:  9月24日(月・祝) 15:00~17:00
  場 所:  衆議院 赤坂議員宿舎 2階 第一会議室
         港区赤坂2-17-10/ 南北線・銀座線 溜池山王駅 11番出口
         添付地図をご参照ください
    会 費:  800円 お茶菓子代
    申込み: 事務局 
hidea.ee@mbp.nifty.com 
 ※会場のセキュリティの関係上、出席ご希望の方は必ず事務局まで事前にお申込み下さい。
   当日の連絡は形態090-4135-6119にお願いします。

2. イタリア・ボローニャ国際絵本原画展でエストニアの画家の絵を発見
板橋区立美術館で開催中のイタリア・ボローニャ国際絵本原画展でエストニアの作家の作品を見つけたとの松村一登先生からの連絡を受け、早速出かけていって見ましたので、ご紹介します。関西、東海地区にも巡回するようです。
原画展会期:  板橋区立美術館 8/19まで 
西宮大谷記念美術館 8/25-9/30  
高浜市やきものの里かわら美術館  10/6-11/4

詳しくはイタリア・ボローニャ国際絵本原画展ホームページで
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/art/schedule/now.html
作家名: ピレット・ラウトーカルタ
作品名: おとぎ話
3. 日本おにぎり隊参加隊員募集!
おにぎりをにぎって友達を作ろうをモットーに、海外のさまざまな国で日本文化紹介をているグループの今年の訪問先がエストニアに決定。期間中タルト市内の老人デイセンターを訪問、おにぎり交歓会を行い、タリンでは料理専門学校を訪問し、正隊員として参加する家庭料理研究家の土井信子さん(料理家・故土井まさる氏の奥様)の指導のもと、学生たちに日本食を講義、実演を行う。そのほかホームステイ、ミニコンサートなども企画中。
準備段階でお手伝いしている荒井事務局長も同行、現地ではタルト大学講師の宮野さん、日本協会のVallaste氏にお世話になります。参加ご希望の方はまだ間に合いますので、お申し込みください。
  期 間: 10月3日(水)出発  10日(火)帰国   6泊8日
  費 用: 26万円   渡航費・宿泊・エストニア国内移動費・活動費・運営費

  申し込み先 事務局 荒井 hidea.ee@mbp.nifty.com または 090-4135-6119
         日本おにぎり隊ホームページから担当那須さん http://www.onigiritai.com/ 
4. ピアノリサイタルのお知らせ
下記のとおり秋場 敬浩さんのリサイタルが行われます。入場ご希望の方は事務局までお申し込みください。
 
 ≪藝大アーツ イン 丸の内≫ (東京藝術大学創立120周年記念事業)
 -アカンサス音楽賞受賞者リサイタル-
 『秋場 敬浩 ピアノリサイタル』
  日  時: 2007年11月10日(土)

 会 場:丸の内ビルディング・ホール http://www.hc-marubiru.jp/hall/
 入場料:1,000円(全席自由)
 【プログラム】
   チャイコフスキィ: ≪四季≫(12の性格的描写)作品37bis (全曲) 
     ラフマニノフ: ≪徹夜禱≫作品37 から 第5曲「主宰や今 爾の言にしたがい」
             ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 作品36 (1913年オリジナル稿)
秋場さんからのメッセージ
「アカンサス音楽賞」というのは、芸大音楽学部の卒業最優秀賞のことです。今回はその受賞者の中からヴァイオリンとピアノ(私)の2つのリサイタルが行われます。≪芸大アーツ イン 丸の内≫は今年度が記念すべき第1回ということで、期間中にはこの「アカンサス音楽賞受賞者リサイタル」の他にも、邦楽の演奏会や美術学部の学生の優れた作品が発表・展示される予定で、芸大と丸ビルの共催による一大イベントであるとのことです。

5. ラトビアのピアニスト、ソルヴェイガ・サルガ来日コンサートとラトビア写真展のご案内
隣国ラトビアとの交流を深めている、日本ラトビア芸術交流協会からのお知らせです。ぜひラトビアの音楽、芸術もご覧ください。ソルヴェイガ・サルガさんは昨年に引き続き2回目の来日コンサートです。

  ソルヴェイガ・サルガ来日コンサート
   日 時: 10月5日(金) 17:30開場  18:30開演
   会 場: 東京オペラシティリサイタルホール
   入場料: 3,500円 (当日4,000円)
        詳しくはホームページへ http://www.kohske.com/selga/rctl.html

  ラトビア写真展
   期 間:10月8日(月)~13日(土)
   会 場: スクリーン ラウンジ カフェ "THANK"  
        東京タワー3階
   入場料: 無料
   詳しくはホームページへ 
http://www.kohske.com/selga/evt.html
[ ご 挨 拶 ]
平成19年5月下旬日本より天皇、皇后両陛下が欧州御外遊の折初めてこの度バルト三国を御訪問されました。
この機会に是非日本の皆様にラトヴィア共和国の世界遺産に登録された首都リガの街、並びに国内の自然、風習、それに加えて旧ソヴィエト連邦の圧政下にあった時代に撮影されたリガ市内での一般民衆の生活などの写真作品をご紹介出来ます事はこの先両国の芸術及び文化交流の関係を深めていく上で大変有意義な催しと考えております。
この機会に是非多くの日本の皆様にご来場願ってご鑑賞頂ければ幸甚です。
又来年早々に日本の写真作品を首都リガにおいて写真展を催す計画でラトヴィアの方々へも日本の紹介をし日本に対する理解を深めて頂けたらと願っております。
                            日本ラトヴィア芸術交流協会 代表 小川 敏彰

[ 写真作家のプロフィールと作品のご紹介 ]

◇ユーリス・デレイマニス
元リガ写真協会幹部として活躍。現在ファッション写真の製作会社社長として製作を続け特に映画俳優、歌手(オペラも含)等のポートレートの製作にも精力的に従事。今回はラトヴィア郊外での自然風景をご紹介致します。
    
◇イルグヴァール・グラドフスキス
リガ歴史博物館専属写真家として活躍。特にラトヴィアの厳しい自然環境、古から続く昔乍らの習慣などを鋭い目で追う非常に充実した作品が多数展示されます。
    
◇マーラ・ブラッシュマーネ女史
この方は特に旧ソヴィエト連邦の圧政下時代にレジスタンス・グループの一員として60年代後半から80年代初頭にかけ当時のリガに住む市民の生活をドキュメンタリーとして撮影してきた人ですが当然その当時は写真撮影などもっての他の時代背景で随分と苦労されてカメラに収め現在でもリガの市民にとっては昔懐かしい内容として市民に親しまれています。

◇ピアニスト ソルヴェイガ・サルガ
ソルヴェイガ・サルガ(Solveiga Selga)。ラトヴィア共和国首都リガ生まれ。8歳の頃からダールジンシュ音楽学校でピアノ奏法を学んだあと、ラトヴィア音楽アカデミーにてヴェンティス・ジルベルツに師事しました。さらにアードルフス・スクルテ等に作曲を学び、その後ユリス・カルルソンスの作曲マスタークラスに進みました。2000年、フランス・イエールのマリーズ・シェラン第7回国際ピアノコンクールでディプロマを獲得、またニューヨークのブリテン・オン・ザ・ベイ国際ピアノ音楽作曲コンクールにおいて幻想風ソナタ「何処へ?」で入賞し、当地で楽譜が出版されるという快挙を成し遂げています。ピアニストとしてはラトヴィア国内やオーストリア、ベルギーなどで多くのソロコンサートを行い、2002年以降は自作を含むCD4タイトルをリリースしています。2006年10月にはラトヴィア人初の日本でのピアノソロリサイタルを開催し、東京オペラシティーにてピアノリサイタル、横浜でもミニ・コンサートを行いました。2007年現在、尺八とのデュエットプロジェクトを構想中です。