ロイットメさんが1999年The woman of Baltを受賞

The woman of Balt

1999年秋、Tiia Loitmeが The women of Balt に選ばれた。この賞は、その1年、エストニアに大きく貢献した女性に与えられる賞で、これまではビジネスの領域において賞を受けることはあったのだが、音楽領域の女性が賞を受けるのは初めてのこととのこと。 

 Tiia Loitme
・1933年12月15日生まれ。
・タリン国立音楽大学卒業。
・1989年指揮者になる。


裕福な家の5人兄弟の最年長として生まれ、小さい頃よりピアノを習っていた。
まだ幼い頃に、最初父親はシベリアに送られ、後に、自分達家族もシベリアに送られることになる。母親と5人の子供たちでシベリア生活を送っていたが、母親を助けるべく兄弟達の面倒をみていた。1953年スターリンが死去した時に母国エストニアに戻ることが出来た。20才の時である。その後タリン国立音楽大学に入学し、音楽の勉強を継続した。1989年に指揮者になる。大学時代に結婚し、その時に、外に出て仕事をするか、家庭を守ることに専念するかの葛藤があり、外へということで子供は持たないという結論を出している。後年ご主人を亡くしたが、再婚については、夫は死んでも、一緒にいるということで、再婚の意志は全くないとのこと。生活については以前に、ドイツやオーストリアから誘いの言葉があったが、シベリア時代のことを思い出すと、やはりエストニアに住んでいたいという強い意識がお金の問題を越えて働いているらしい。恐らく厳しい時代を生き抜いたエストニア人の持つ弱い面と強い面が同居しているような、そして他の何処の国の人間よりも自分の国のことを大切に抱きかかえている人なのだ。そういう思いが人の心に強い感動を与える音楽を奏でさせているのだろう。

今後の益々のご活躍をお祈りします。  Congratulations!

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